黄色いお団子の正体 「点字ブロック」ってなに?

すっかり更新を怠っております。気合をこめて「点字ブロック」について記事にしました!
ぜひ、ご覧ください。


幼稚園、保育園の子どもたちのお散歩風景で、「はーい、そこのお団子のところでストップしてね!」という掛け声を聞くことがあります。引率の先生が、黄色い団子状のものが埋められている部分を目印にして、子どもたちに一旦停止を呼びかけているのです。子どもたちはそこで止まって待っています。とてもほほえましい光景です。

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また、この春、新しく小学校に入学する新一年生。親元を離れ、子どもだけで通学を始めるこのときは、交通ルールを守って、事故にあわずに無事に学校へ行ってくれるか心配ですね。この機会に交通ルールを親子で確認し、ついでに道のあちこちについている「点字ブロック」の意味についてもお話してみませんか?実は、点字ブロックは、せっかくついていても有効活用されていないケースが非常に多いのです。それは、もし多くの方が点字ブロックについて正しい知識をもっていたら防げることなのです。

今回は、もっとも身近なところにあるバリアフリーである「点字ブロック」について、その意味をご紹介したいと思います。



黄色いお団子状のモノの名前と役割

黄色いお団子状のものは、「視覚障害者誘導用ブロック」といいます。30cm×30cmくらいの四角の中に、線状の突起のついたブロックと点状の突起のついたブロックがあります。

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点字ブロックは、視覚障害者が1人で安全な歩行できるように設置されています。主に、足の裏の感覚でその存在や形状を確認できるように、ブロックの表面に突起がついています。視力の弱い人でも見やすいよう、原則として黄色を使用することになっています。




点字ブロックの種類とその意味

それではこの二種類の点字ブロックにはどのような役割があるかみてみましょう。

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■点状ブロック(上図):点状の突起のついたブロックで、「警告(一旦停止)」を示し、交差点、ホームの端、階段、障害物の手前に設置します。視覚障害のかたは、この点状のブロックのところで一旦停止し、この先に危険があることを知ることができます。



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■線状ブロック(上図):平行する線状の突起のついたブロックで、「誘導(歩く方向)」を示し、道路や廊下に沿って設置します。線状の方向が、あなたの進む方向はこちら、と誘導します。


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このように、駅のホームの線路際に点状のブロックが並べて敷かれている光景を良く見かけます。点状ブロックより先は危険であることを示しています。




実際にどうやって利用するの?

 
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視覚障害の方は、まっすぐ進むときは、線状ブロックを白杖をついて確認しながら進みます。線状ブロックは、連続して線状に設けられ、交差点やホームの端で切れます。切れるところに点状のブロックがあり、「ここから先は危険」と教えるのです。写真は横断歩道前の点字ブロックの例です。端の部分が点状のブロックに変わり、かつ横に長くつなげて敷かれています。


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視覚障害の方は、線状ブロックの真上を歩いて靴の裏の感触で確認しながら歩くか、ブロックの横を歩いて杖で確認しながら歩きます。ですから、線の終わりを告げる点状ブロックは、横三枚以上つなげて設け、線状ブロックの横を歩いていた人も気がつくように配置されます。


街にあふれる「使えない」点字ブロック

街中では、点字ブロックの上に荷物を置いたり、自転車が放置されている光景をよく見かけます。視覚障害の方が点字ブロックに沿って歩行しても、これらの障害物があるとそこで止まって動けなくなってしまいます。また、先ほども書きましたが、点字ブロックの真上だけでなく沿って歩く人もいるので、左右50cmは何も置かないようにしなければなりません。

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点字ブロックを間違ってつけているケースをご紹介します。例えば視覚障害を持つ方は、「まっすぐ」「直角」なら進めますが、「斜め」には進めません。斜めに進むと方向が分からなくなってしまうからです。もしこの写真のように、線状ブロックが斜め方向に方向転換しているものを見かけたら、それは使えない点字ブロックだ!ということになります。

ためしに目隠しをしてぐるぐる回ってみてください。どちらの方向を向いているか分からなくなります。まっすぐもしくは直角に進むことが方向を失わない手段なのです。


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また、色についても細かい規定がないため、美観を重んじアスファルトやタイルと同系色の点字ブロックを設けているところもあります。上の写真は床のタイルと同じ青系の点字ブロックを埋め込んだ例です。これでは弱視の方は識別しにくくなります。はっきり区別することができる黄色を使うことが基本です。


このように、点字ブロックの使われ方を知ればその付近に物を置く人は減るでしょう。また、点字ブロックを設置する側もこの辺を理解して正しくつけないと、せっかくつけたのに、使われない点字ブロックになってしまいます。


点字ブロックの始まりは日本だった

実は、点字ブロックは日本から生まれました。岡山市で旅館業を営む三宅精一さんという方が、友人が失明したことをきっかけに私財をなげうって開発したのが点字ブロックの始まりです。世界で初めて点字ブロックが敷かれたのが昭和42年3月、岡山県立岡山盲学校近くの横断歩道口に、三宅精一さんが寄贈した点字ブロック230枚が設置されました。その後、点字ブロックの価値が認められ、日本全国の主な街や駅にどんどん設置されるようになったということです。1人の民間人が私財を投げ打って、友人のために発明したくだりに点字ブロックにこめられた思いを感じます。


平成6年6月29日、高齢者や身体障害者などの方々が安心して気持ちよく利用できる建物(ハートビル)の建築を促すことで、誰もが快適に暮らせるような生活環境づくりに役立つようにと、「ハートビル法」が制定されました。この法律では、デパート、ホテル、店舗、飲食店、公衆便所など、不特定多数の人が利用する建物の建主は、建物の出入口、廊下、階段、トイレなどを高齢者や身体障害者などの方々が安心して気持ちよく利用できるように勤めなければならないとしています。

ここで大切なことは、みんなでバリアフリーを進めることです。ひとつの建物だけがバリアフリー化されても、家からそこに到達するまでの道筋が整備されていないと意味がありません。街全体でバリアフリーを進めていくことが、住みよい街づくりにつながっていくのです。

新しい生活が始まるこの春、ぜひこの機会に、交通安全と一緒に点字ブロックのある意味についてご家族ではなしてみてください。




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  • 点字ブロック

    Excerpt: 先日、子どもが腕を怪我して病院に行った時のこと。 病院近くの交差点で、信号待ちをしました。 私が立ち止まると、息子が私の腕を引っ張りながら言いました。 「お母さん、点字ブロックの上には立っちゃい.. Weblog: ぴょん太のひとりごと racked: 2006-07-24 11:17